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医学部不正入試問題で入試はどうなるのか?

医学部受験DB編集部
最終更新日:2018/12/22

医学部不正入試問題のまとめ

昨今、ニュースや新聞でも大きく取り扱われている「医学部不正入試問題」

「不正入試」と言ってもどのような不正だったのか?
ここでまとめてみました。

問題の概要

2018年7月に発覚した文部科学省官僚による汚職事件において、自分の子供を東京医科大学の入学試験で不正に合格させることを見返りとして、私立大学支援事業の対象校に東京医科大学を選定させたとして、文部科学省科学技術・学術政策局の局長が逮捕されました。

これをキッカケとして、東京医科大学が女子に対して一律減点をしていたことを内部調査の結果として公表されました。

それを受け、厚生労働省が全国81大学を調査したところ複数の大学が不適切な得点調整をしている疑いがあるとされ、10大学の医学部が募集要項には記載のない不適切な得点調整を行っていたことが明らかとなりました。

不正を公表した大学

東京医科大学

受験生への差別は性別・浪人回数以外にも出身校、特定の学生を合格させる裏口入学も行われ、2017年、2018年の入試では特定の学生の1次試験の結果に8点~49点を加算し、17人が合格もしくは補欠合格をしていた。10月24日、2018年度の入試で適切な合否判定をしていれば合格ラインを上回っていたのに不合格となった受験生50人について、2019年4月の入学を認める方向で検討を始めたことがメディアにより報道された。

2018年11月7日、記者会見を開き2017年、2018年の医学部入試で不正な得点操作がなければ合格ラインに達していた女子や浪人回数の多い男子受験生ら計101人を追加合格とし、2019年4月の入学を認める救済措置を公表した。一方で「募集定員」を理由に全員を受け入れることはできず、入学許可の上限は63人にするとした。

2018年12月7日、不正入試によって本来合格ラインにいたにも関わらず不合格になり、11月に追加合格とした受験生で入学を希望した49人のうち女子5人を定員に達したことを理由に再度不合格にしたと発表。

不正合格した在校生がいる一方で、その在校生よりも成績が高い入学希望の元受験生が2度目の不合格になったことに対し、受験生の保護者は「受験生の気持ちをくみ取ろうとしなかった」と批判している。医学部不正入試の被害支援にあたっている、医学部入試における女性差別対策弁護団も同日「二度にわたり、不合格と通知された5人は大学側の不合理な差別とその差別が発覚した後もなお大学側の都合を優先するという扱いに振り回されたというべきだ。痛手は計り知れない」とのことです。コメントを発表した。柴山昌彦文部科学大臣(当時)は閣議後の記者会見で「落ち度がないのに不安定な状況に置かれ、その上で不合格となった方がいるのは大変残念だ」とコメントした。

2018年12月14日、大学ホームページ上で、問題発覚後に就任した学長や病院長ら計5人を除く理事11人が不正入試問題の責任をとって12月21日付で引責辞任すると発表した

引用:wikipedia

順天堂大学

順天堂大(東京都)は10日、大学本部で記者会見を開き、2017年と18年の医学部入試で女子と浪人生を不利に扱い、1次と2次試験の合格ラインに達していた受験生165人(女子121人)を不合格にしていたと発表した。

女子と浪人生を不利に扱った1次試験は、マークシートと記述で問う「一般A方式」。定員(60人)の10倍の約600人を合格としたが、成績順の201位以下については女子や浪人にのみ順位に従って段階的な基準を設け、不合格とした。これにより17年は52人(女子32人)、18年は65人(女子42人)が本来は進めた2次試験を受験できなかった。

 主に小論文と面接で問う2次試験では一般A方式の他、大学入試センター試験利用方式など4方式(最高5・4~5・65点)で、1次試験の順位にかかわらず女子の合格ラインを男子より0・5点高く設定した。この影響で17年は24人、18年は23人の女子が不合格となった。18年は多浪の男子1人も不合格としたが、順大は「浪人年数に加え、特殊な事情があった」としている。

引用:毎日新聞

昭和大学

2018年10月15日、昭和大学医学部は記者会見を開き、2013年度の入試から浪人生に不利になる得点調整を行っていたと公表した。

医学部の一般入試では筆記による1次試験(400点満点)に続き、面接、小論文、調査書による2次試験(80点満点)を実施していたが、この際に調査書の評価で現役には10点、1浪には5点を加算していた。

大学OBの子供の場合、合格ラインに達していなくても合格させる裏口入学のケースもあった。当時の医学部長は得点操作に関して「現役の方が伸びる。不正だと思っていなかった」と釈明し、一般入試のⅡ期試験(定員20人)で合格者を決める時には、同窓生の親族を優先させており、2018年度入試では4人、2013年-2018年の6年間では計19人が、合格点に達していなかったのに合格させていた。こうした加点や優先は、募集要項には記していなかった。

引用:wikipedia

神戸大学

2018年11月22日、神戸大学は兵庫県出身者が受験できる医学部推薦入試の地域特別枠で、募集要項に明記せずに過疎地域出身者に有利な配点をしていたと発表した。

100点満点の書類審査において、出身地域ごとに最大25点を段階的に配点していた。出身高校の所在地や保護者の居住地が医師が少ない地域だった場合は最大25点が得られ、都市部出身者は0点になる仕組みだった。

地域別配点は2015年度入試から2018年度入試まで4年間行われていた。

引用:wikipedia

岩手医科大学

2018年12月8日、「医学部で不適切な入試を行っていると、文部科学省から指摘された」と公表した。

編入試験において、同大歯学部出身の受験生3人を優遇していたほか、2018年度の一般入試の追加合格を決定する際、1人の受験生を優先的に合格させていた。

2018年の同大学の追加合格者は51人で、優遇された学生は不合格となった8人より評価が低かった。

編入試験では2013年から募集要項に明示しないまま同大学歯学部卒業枠を設定。

編入試験の募集定員は例年7人で、うち3~4人を同大歯学部出身者から選んでいた。

引用:wikipedia

金沢医科大学

2018年12月8日、「医学部で不適切な入試を行っていると、文部科学省から指摘された」と公表した。

一般入試の補欠合格者を決定する時に年齢を考慮し、AO入試では「北陸3県(石川・福井・富山)の高校出身者」「卒業生の子弟・子女」「現役・1浪の受験生」の項目を設け、同窓生の子は10点、石川の高校出身者には5点、富山、福井については3点、現役・1浪生には5点を加えていた。

項目は加算され、同窓生の子で石川県の高校出身かつ現役・1浪生は20点加算されていた。

編入学試験の書類審査でも受験生が北陸3県の高校出身者、25歳以下の受験生に加点、27歳以上の受験生は減点の調整をしていた。

引用:wikipedia

福岡大学

2018年12月8日、「医学部で不適切な入試を行っていると、文部科学省から指摘された」と公表した。

現役生には最大で20点、1浪生は10点を調査書の評価平均値に加える得点操作をし、2浪以上は加点の対象としなかった。

推薦入学でも同様の操作を行っていた。操作は2010年から続けていたとしている。

女子差別や卒業生の親族の優遇はないとしている。福岡大学は、8月と10月の西日本新聞の取材に対し、2回とも「得点操作などは行っていない」と回答していた。

福岡大学は11月7日に会見を開き入学試験において、大学同窓生を含む大学関係者子弟に対する優遇措置を講じていないと発表をしていた。

引用:wikipedia

北里大学

2018年12月10日、2018年度の医学部医学科の一般入試の繰り上げ合格で、補欠者に連絡する際、男子や現役生を優先する不適切な取り扱いがあったと発表した。

補欠合格の電話連絡を成績順位順ではなく、男子や現役生を優先して補欠合格の電話をしていた。

男子の合格者の辞退率が高いことや、現役生の方が厳しい授業に耐えられると判断したためとしている。

引用:wikipedia

日本大学

2018年12月12日、緊急記者会見を開き、2016年~2018年の3年間で一般入学試験の追加合格者を出した際、卒業生の親族計18人を優遇する不適切な運用があったと発表した。

大学側がどうやって卒業生の親族を判別していたのかついては、医学部同窓会作成のリストの存在を明らかにした。

医学部卒業生は親族が受験をする場合、非公式な形で同窓会にその旨を伝え、これを同窓会がリストし、医学部側に伝えていた。リストの人数は平均20人程度であった。

医学部長(当時)は、「通常の方法ではないと思った」と述べ、不適切な選抜方法であったことを認める一方で、「裏口入学」ではないかとの記者からの質問に対し、「裏口入学の定義が定まっているかどうかはわからないが、私どもは誰も考えていない」と述べた。不正の影響で不合格になった2018年、2017年の学生10人に対して追加合格とし、2019年の入学を認めるとした。

引用:wikipedia

聖マリアンナ医科大学

2018年8月2日、2017年以降の女子の合格者が現役生と1浪生のみで2浪以上は0人となっていると報道された。

2018年12月12日、大学のホームページ上で厚生労働省から「一般入試における調査書等の点数化結果について調査したところ、女性よりも男性が、多浪生よりも現役生が高い点数となっていることを確認しており、性別や年齢等により、属性により一律の取扱いの差異を設けていることが疑われる」と指摘されていると公表した。

調査票で差をつけていたことに対し、同大学は一般入学試験の入試要項に「第2次試験では、第1次合格者に対して、適性検査、小論文、面接を行い、その成績と第 1 次試験の成績に出願書類を総合の上、合格者を決定します。」と明記してており、この「出願書類を総合の上、合格者を決定する」の部分が、調査書等の評価に該当し、募集要項で明記しているため不正には当たらないとしている。

引用:wikipedia

今後の医学部入試はどうなるのか?

このサイトを訪れてくれている皆様が気になるのは、「で、今後の入試はどうなってしまうの?」ということでしょう。
そこで筆者なりの今後の予想をしてみました。

1. 数学・物理の難化
2. 2次試験の点数化
3. 入試要項へ記載した上での選別

1の理系科目の難化については、一番可能性が高いところでしょう。

一般的に女子受験生は、数学・物理が苦手である傾向が強いと言われています。

そのため、大学側は、数学・物理の問題を難化させ自然に女子生徒が得点を取りにくくし、結果的に男女比を調整するという方法です。

女子生徒であっても数学や物理が得意な生徒もいますので、きっちり得点さえ取れれば合格となり、大学としては一番問題が起きにくい方法でしょう。

 

2の2次試験の得点化ですが、現在の2次試験は明確な得点化をされていない大学が多く存在し、配点も入試要項に記載されていません。

そのため、1次試験の結果を開示する大学は多いですが、2次試験結果に関しては開示できず、ブラックボックスとなっていました。

そこで明確に2次試験を得点化。試験要項に配点基準を明確にし開示できる状態にします。

その上で、大学側が優遇したい受験生の得点を上乗せ、不合格にしたい受験生の得点を減点。

小論文や面接は、明確な解答が存在せず、あくまで面接官や採点官の判断に委ねられていますから「厳正に採点した結果です」と言われればそれ以上追求のしようがありません。

 

3の入試要項へ記載した上での選別について。

これは、入試要項に記載された条件に当てはまる受験生に加点ないしは優遇措置を行うというものです。

メディア・ヴァーグが2018年10月に行った文部科学省大学振興課への取材によると、卒業生の親族に対する優遇については、私立学校の場合、「建学の精神や校友のコミュニティーを重視する」場合もあるので、募集要項に記載があり、受験生がそれを理解して試験に臨んでいる場合であれば、ただちに不適切とは言えないという回答があり、事実、医学部ではないが、摂南大学では募集要項に記載した上で、公募制推薦入試において、2001年-2017年の期間、卒業生の子どもや孫の入試得点に一定の係数をかけて上乗せしており、それに対して文部科学省の指導はなかったと同大学の広報は回答しています。
出展:https://otonanswer.jp/post/26683/2/

 

ただし、この方法は大学側にとって、志願者数の減少というデメリットも大きいので、一般受験ではなく地域枠入試など限定的な入試方法に限って実施される可能性があります。

 

以上、3つの可能性についてお話しましたが、2019年度入試においてはすでに入試要項が公表され、一般入試の募集も開始されている大学もあることから、上述した方法での選別は行われないでしょう。

受験生のみならず、医学部とは無縁の世間の方々やマスコミ・メディアも注目していることから、今年度は例年になくフェアな入試が行われるのではないでしょうか。

受験終了後の入試結果にも注目が集まります。

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